HOME >> KAKERUインタビュー No.35
【KAKERUインタビュー No.35】
冬真っ盛り。お正月から寒い寒いと背中を丸めて家の中でじっとしている……なんて過ごし方ではありませんか?「子どもは風の子」といえど、都会の公園は無人。昨今は、あたたかいリビングでゲームをやっている子どもが多い時代。今回、知人からの紹介で見つけました「GENIESS NATUR」(ゲニース ナトゥーア)は、子ども向けのスキースクールを開講しています。スクール名はドイツ語で「自然を楽しもう」という意味なのだそう。ちょっとカッコいいですよね。初心者から、もっと上達したい子まで小学1年生から6年生を対象とされ、もちろん大人対象のクラスやプライベートレッスンなどもあります。代表の長谷健一郎さんは、スキーの指導者としては最高峰の「オーストリア国家検定スキー教師」という資格も取得されています。雪に魅了された理由、そしてスクールを通して子どもたちに伝えたいことなどをお聞きしてみました。
長谷健一郎・オーストリア国家検定スキー教師 長谷 健一郎【Kenichirou Hase】 
GENIESS NATUR(ゲニース ナトゥーア)代表
オーストリア国家検定スキー教師
http://www.hase-ken.com

1966年東京生まれ。高校生までサッカーに熱中していたが、当時Jリーグなどもなくプロへ進むことができず、その道を断念。高校卒業後、本格的にスキーを始め、そのおもしろさに目覚める。大学2年で中退しスキー教師を務め、94年から96年までオーストリア国立スキー学校(St.Christoph校)で故フランツ・ホピヒラー教授、ヴェルナー・ヴェルンドレ教授の下でスキー教師として働き、96年にオ-ストリア国家検定スキー教師の資格を取得。著書に「雪山完全攻略 スキートレーニング」(スキージャーナル)がある。

パートナーと共に、湯沢に在住。

 
私も大学生時代、冬は何度も滑りに行きましたが、子どもを産んでからは全然滑っておらず板もすごいことになっている気がします(笑)。長谷さんはサッカーもうまかったけれど、スキー指導者に転向されたとか。すごい、何でもお出来になる。
 

私は小学3年生からサッカーチームに入っていて、高校生までずっとサッカー少年でした。高校は山梨の日大明誠高校という当時サッカーが強い学校へ推薦で入学しました。でもプロに進む道がその頃はなかった。なので、卒業後、大学生になってからスキーを始めました。
それまでは子どもの頃からサッカーチームで、たまに滑りに行く程度の感じでした。 大学生になってから、冬は修学旅行生を専門に教えるスキー学校の先生を2年間ほど務めました。

 
スキーに魅了されたわけですね。
 
毎日景色が変わって、雪質も変わる。その楽しさが魅力です。日本のスキー場は管理されているので安全な所がほとんどで、ファミリー向けのゲレンデで1日滑れば子どもはすぐに上手くなれます。海外のスキー場は逆に管理されていないところがたくさんありますが、そういう危険なところを含めて自然を楽しめます。
 
うまくなるためには、何かコツとか心構えなどありますか。
 
まず楽しむことです。僕の理想としたスキー学校は、「自然を楽しむための技術を学ぼう」という場です。スキースクールというと検定という名のテスト合格を目標としたもので、技術先行型の学校が日本には多いようです。でも技術だけでなく、雪山の動物とか、気象の変化、温泉、そして一緒に滑る仲間との交流。

大人になってからですと、 宿に帰ってからスキー好きな仲間と楽しくお酒などを飲みながら楽しい話をしながら過ごすことでしょうか。 子どものスキーキャンプでは、朝の散歩、体操、夕方の散歩をし、天気が悪くて滑れない時は、近くの室内プールで遊びます。初心者の子でも1日あればすぐ滑れるようになります。スキー靴とスキー板はこちらでレンタルできますので、ウエアと手袋があれば大丈夫です。
 
オーストリア国家検定スキー教師という資格は、スキー指導者として一番難しい資格とされていますよね。
 

スキー技術だけでなく、運動・指導学、観光学、登山学、自然・環境学、救急法、マテリアル学、語学(英語・イタリア語またはフランス語)などトータルの試験なのです。講義は全てドイツ語で行われます。

私は21歳のときから日本のスキーシーズンオフにオーストリアに行くようになり、オーストリアのインスブルックに3年間住んでいました。オーストリア国家検定スキー教師の下には、助教師と州検定スキー教師の資格があり、これらの資格に合格しないと受験資格がありません。全ての資格を取るまでに最短で3年間かかり、国家検定のコースだけで、約2カ月間の雪上スキーと理論の研修と1週間の山岳講習会、そしてスキー実技と筆記試験が行われます。

普通は1年に日本人は1人くらいしか受験しないものなのですが、私の時は他に4人もいて、一緒に合格しました。この講習を受ける前に入門試験というのがあって、そこでかなりふるい落とされます。スキーの指導者として生活するには、とても重要な資格なのです。

 
スクールに参加する子どもたちの身体能力が変わってきたな、と思われることはありますか。昨今はゲームばかりやっている子も多いですし。
 
ここに来る子ども達は、そんなに昔と変わっていないと思いますよ。 スクールでは一人で楽しむようなゲームは持ち込み禁止ですが、みんなで楽しめるようなトランプカードやそういう遊びなら、レクリエーションとして楽しんでいます。
 
一年中スキーをしているようですが年間何日くらい、どんな所で滑っています?
 
オーストリア国家検定スキー教師の資格を取得する前は、年間で約300日以上スキーをしていましたが、スキースクールを自分で始めてからは、11月からオーストリアの氷河スキー場で約1カ月間スキーキャンプをして、12月から6月まで湯沢でレッスン。6月は月山(がっさん)スキー場でレッスンします。そして、7月から11月は、新潟の長岡市営スキー場でグレステンスキーというサマースキーのレッスンをしています。
 
ほんとうにお好きなんですね。でも、好きなことを仕事にできるのは幸せですね。長谷さんは子どもたちにスキーを通してどんなことを伝えていきたいですか?
 
スキーを通して、自然の素晴らしさを感じてもらいたいです。部屋の中で遊ぶことだけでなく、自然の中にもこんなに楽しいことがあることを子どものときに感じてもらい、大人になっても自然を楽しんでもらいたいです。 そして、自然をいつまでも大切にしてもらいたいと思います。  
 
では、最後にこれからの目標は?
 
私のこれからの目標は、スキー好きな人がいつでも気軽に集まれる場所を作りたいと考えています。 具体的には、湯沢のスキー場の近くに自分でログハウスを作り、冬は、スキーをした後に、薪ストーブの前でゆっくり寛きながらスキーの話で盛り上がれるような場所にしたいと思います。 都会の生活に疲れたり、気分転換をしたいときに、ふらりといつでも来れる、そんな場所を作ることが、私の将来の目標です。
 
ありがとうございました。
ハセケンさんは、ゆっくりとお話しをされる「自然体」な方です。子どもたちも、そうしたお人柄に触れて、「スキーって楽しい!」と思ってもらえること間違いなし。体育会系のスポーツマンとはちょっと異なる、スキーの楽しみ方はヨーロッパで培われたものなのでしょうか。雪山を滑るだけじゃなくて、そこにある自然そのものを楽しむ。素敵な体験ではありませんか!私も行きたいです。

以下、スケジュールです。お申し込み、お問い合わせはこちらまで。
 
●春休みジュニアスキーキャンプ
春休みに親元を離れて、私生活では体験できない思い出を作りませんか?スキー上達はもちろん、スキーを通して自然を楽しむことや、団体生活を学びます。東京駅〜越後湯沢間の引率もスタッフが引率してくれますので、関東方面からの参加も安心です!


日程:3月25日(火)〜27日(木)
料金:38,900円
(料金に含まれるもの:リフト券代、宿泊代(2泊2夕朝食、3昼食)、レッスン代、障害保険料)
参加対象:小学1年生〜6年生まで(初めてスキーをする方でも参加可能です)
 ※中学生で参加希望の方はお問い合わせください
場所:新潟県 越後湯沢 中里スキー場 他
宿泊先:ヴィラ アリエスカ(TEL:025-787-4122)※変更される場合があります
集合・解散場所:東京駅または越後湯沢駅
担当教師:長谷健一郎、高橋章 他
定員:16名
 
※他にもたくさんのスキー・プログラムがあります。 GENIESS NATUR(ゲニース ナトゥーア)のHPで詳細スケジュールをチェックしてくださいね!
 
 
 
 

ドイツ語で「自然を楽しもう」という意味のGENIESS NATUR(ゲニース ナトューア)のロゴマーク

山並みと雪景色がパノラマビュー

パウダースノーを満喫

レッスンは9時半から16時まで続く(お昼は12時〜13時の1時間)

子どものウエアは防水加工のものでなくてもOK!手袋は忘れずに

パートナーの高橋章(たかはし・ふみ)さん。笑顔が超キュート♪

ハセケンこと、長谷健一郎さん。サングラスを外すと意外な素顔?

 

Copyright 2008 Motheru. All Rights Reserved
プライバシーポリシー