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【KAKERUインタビュー No.83】

秦万里子のコンサートへいらしてる方には、既にお馴染みのヴァイオリニスト真部裕さん。3月に30歳という節目を迎え、この度ソロアルバムも発売されました。ソロライブの全国ツアーを巡業中で、この記事が公開される4月23日には13カ所目にあたる東京・渋谷Hakujyu-Hallでコンサートが開催されます!もちろん私も伺うつもりです。2008年7月に連載中の「子供の習い事net」のインタビューでご登場いただきました。改めてその天才ぶりをもっとたくさんの方にお伝えしたいと思い、今回アルバム発売記念にKAKERUインタビューでもご紹介させていただくことに。ソロアルバム「Borderless」に込めた想いを語っていただきました。

真部裕【Yu Manabe】

真部裕【Yu Manabe】

ヴァイオリニスト 【真部裕公式HP

1980年3月、札幌市生まれ。7歳よりヴァイオリンを始め、何気なくクラシックに親しみ小学校時代を過ごす。1995年、東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校に入学。1998年、東京藝術大学に進学。2002年、同大学を首席で卒業後、作曲家/チェリストの丸山朋文氏とのユニット「スネーク」、ジャズピアニストの森下滋氏とのユニット「ANOVIO」、自身で結成した「セレブ弦楽四重奏団」で計5枚のアルバムをリリースする他、多くの映画音楽やJ-POPなどのアレンジやレコーディングを行う。これまでにソリストとして、東京フィルハーモニー、東京藝術大学管弦楽研究部、ソロコンサートマスターとして、仙台フィルハーモニー、神奈川フィルハーモニーと共演している。数多くのアーティストから厚い信頼を得ている理由は、様々なジャンルから影響を受けたスパイシーな表現の絶妙なミックス具合にあるが、実際、彼は大の辛党で地元札幌のスープカレーがソウルフードである。

 
 
全国ライブ、お疲れ様です。HPでツアーのスケジュールを拝見してあまりの過密ぶりにビックリしました!もっとビックリだったのは、ほとんどご自分でブッキングからライブハウスへの交渉もなさっていらしたとかで。これまでも複数のアルバムを出していらっしゃいますが、ソロのアルバムは初めてなんですよね?どうして今回制作されたいと?
 

ツアーは東京・渋谷のハクジュホールで13ヵ所目で一区切りです。3月16日から静岡、神戸、広島、愛媛、岡山、名古屋、大阪、仙台、新潟、金沢、長野、札幌、で4月23日は東京です。今回初めて公演させて頂くライブハウスは自分で電話をして「僕、ヴァイオリニストの真部裕と申します。ライブやらせてもらえませんか?」と飛び込み営業を。 いろいろな方にお世話になりました。

今回のレコーディングは、すべてセルフ・プロデュースです。オリジナルあり、クラシックあり、カバーあり。楽しんでもらえるはずです。 僕は普段スタジオミュージシャンとして、様々なアーティストの方のサポート演奏をしています。サポートのお仕事も日々とても楽しいですし、やりがいもありますが、それ以外にも、自分の音楽を表現するために練習したり、オリジナル曲を作ったりするのを続けて、自分の音楽に対する理想を追いかけたいと思っています。それで、今回もアルバムを制作しました。自費製作で本当に大変でした(笑)。

 
自分で何から何までお膳立てして動くのは演奏家にとっては、特に大変ですが、それだけ熱意がある演奏家も素晴らしいです!ライブのお客さんの反応はいかがでした?
 

どこに行っても、とても温かく迎えてもらえました。好きな音楽を演奏して、聴いてくれる人がいるだけで幸せです。

 
今回のアルバム「Borderless」のコンセプトは?
 

DVDは初回限定版という事で付けてみました。
4曲目の「Rock It」はビジュアルでも音楽を楽しんでもらえます。アメリカのジャズピアニスト、ハービー・ハンコックの曲です。テーマは8小節くらいの曲ですが、ヴァイオリンを叩いたり、はじいたり、擦ったり、チューニングを変えたり、という工夫を凝らしています。不思議な音を楽しんでもらえれば。

 
ヴァイオリンのこと全然わかりませんが、真部くんの奏でる音色は美しいだけでなく、言葉とかビジュアルがふわっと浮かんでくるような不思議な感覚があります。たくさんヴァイオリニストがいらっしゃるので比べようもないのですが、真部くんの音色で涙がこぼれてしまう人はたくさんいると思います。
 

何を音色で表現したいか、なんですね。例えばクラシックですと、忠実に美しい旋律を奏でる方もいらして、いろいろなタイプのヴァイオリン奏者がいます。演奏スタイルがこうあるべきだとは言えませんが、僕の場合はヴァイオリンの音色で光や風や色を感じてほしい、と思って弾いています。

特に今回は自分初のアルバムだから、気合いを入れました。ベルギーの作曲家でヴァイオリニストのヴェジーヌ・イザイの曲は大学の卒業テストも、高校卒業のテストも、国際コンクールでも弾いたりしたものです。取っ付きにくいかもしれませんが、ぜひ聴いてほしいです。

 
各曲にちょっとした解説が付いていますので、気になる曲を後でじっくりチェックできますね。ところでアルバムのジャケットもいつになくセクシーなんですけれど(笑)、これは中身との連動で何かねらいがありましたか?
 

僕は、服を脱がされての撮影だったんですよ(笑)。札幌のカメラマンに撮ってもらいました。普段はすすきのの風俗嬢の方を中心に撮られている方で、人物は撮り慣れているそうです。

 
本当に流しているだけで空気の質感が変わるような、とても美しい音色です。では最後に、真部くんこれからはどんな活動を?13ヵ所目のコンサート以降も、たくさんスケジュールがあるようですので、ここで今後の告知を。
 

これからもより楽しいライブを行っていきたいと思いますので、ぜひ聴きにいらしてください!

◆今後のスケジュール
4/25(日)フリーライブ(無料)
クロサワバイオリン渋谷本店 
13:00〜 
*予約はメールかお電話で。TEL:03-5766-3431 E-mail:sibvh@kurosawagakki.com

5/11(火) なんとジャズの老舗 銀座swing city で、「真部裕セッション!!!」
銀座swing city 
vn 真部裕
pf 阿部篤志
bass 西島徹
バンドネオン 啼鵬
詳細はお店ホームページにて

5/27(木) 光フォトン
大久保 Boozy muse
bass 木村将之
pf 伊賀拓郎
dr 赤迫翔太
vn 真部裕
詳細はお店ホームページにて

6/27(日)ピアノトリオコンサート開演
新潟 富岡ホワイト美術館
15:00〜 
ピアノ:中山博之  バイオリン:真部裕  チェロ:磯野正明  
曲目 ショパン作曲 
●「幻想即興曲」作品66●「遺作」ノクターン●「革命」エチュード作品10−12
●「優雅な小犬のワルツ」中山博之編
ポッパー作曲 ●ガヴォット 作品23−2
ショパン作曲 ●序奏と華麗なるポロネーズ 作品3
ショパン作曲●ピアノトリオ 作品65
他  今年はショパンイヤー。今から楽しみな曲目がそろいました。

 
ありがとうございました!

とにかく一度はお聴きになっていただければと思います。真部くんのヴァイオリンの音色がちょっと流れるだけで、私はウルッと涙腺が緩んでしまうほど。きっと同じような体験をされていらっしゃる方は他にもたくさんいらっしゃるはず。まだ未体験という方は、ぜひ近日開催のコンサートにいらしてください!無料ライブもありますよ。美しい音に触れて、リフレッシュしませんか?


Bordless
初のソロアルバム。ショートショートの物語が展開するようなユニークで美しい音色。ヴァイオリンで心をかき乱されます。
ENERGY
ジャズピアニストの森下滋氏とのユニット「ANOVIO」で作ったアルバム。タイトル通り、ピアノとヴァイオリンの美しい二つの音色に心溶かされ、パワーチャージ!
SNAKE "Snake deux"
作曲家/チェリストの丸山朋文氏とのユニット「スネーク」。チェロ奏者丸山朋文さんとのコンビ。きいて、うたって、おどって「音を、楽しむ」抱腹絶倒のスネークミュージック。
ごった煮
自身で結成した「セレブ弦楽四重奏団」というユニット。ヴァイオリニスト3名、チェロ奏者1名で構成する耳に心地よい弦楽。
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